Satoshi Haradaの日記

Satoshi HaradaがAgileに関することを書き残していく日記

Regional Scrum Gathering℠ Tokyo 2024に参加&登壇してきました

2024/1/10-12の3日間にわたって行われた、日本国内では最大級のアジャイルスクラムのイベント「Regional Scrum Gathering℠ Tokyo 2024(略してRSGT2024)」に参加&登壇してきました。

2024.scrumgatheringtokyo.org

 

参加レポートは既に多くの方が書かれていますので、私は去年のRSGT2023からどのような個人的変化があったのか・どのような気づきがあったのかを主軸に書こうと思います。

RSGT2023の参加レポートブログ

agile.hatenadiary.com

RSGT2023年の自分の参加レポートブログを読み返していたのですが、このときは野中先生のSECIモデルを引き合いに、暗黙知形式知の変換や場の醸成によって学習が起きていると整理していました。

この整理は自分の中で今も変わりなく、RSGTは知識創造が巻き起こるライブ会場だなと思っています。そして、そのライブが提供側・受け取り側という明確な区分けがされておらず、運営メンバー・スタッフメンバー・スピーカー・スポンサー・参加者といった役割の違いはあれど、場をみんなで作り上げているのがRSGTの特出しているところではないかと思うのです。

RSGT2023→2024で個人的に変化したこと

変化1.会社の同僚を連れていくことができた

同僚と書きましたが、実際は上長です(笑)

しかし、会社でアジャイルを広めていく仲間だと私は思っていますので、あえて「上長」ではなく「同僚」と書かせていただきました😁

RSGTには2020からこれまで5回続けて参加しているのですが、同じ会社の同じチームから同僚が参加してくれたのは今回が初めての体験でした。これが最高の体験で、イベント当日に盛り上がることができるのはもちろんなのですが、私がより価値を感じたのはイベントの後です。

RSGTの三日間が終わると、RSGT参加者はたいてい真っ赤に熱された状態になっています。社外のいろいろな先進事例を聞き、著名な方とお話しし、たくさんの勇気を持って帰ります。しかし、翌週の通常業務に戻ると一気に現実に引き戻されるのです。これが一人で参加していると辛い!あまりの温度差で自壊しそうなくらい(笑)

それが今回、同じチームの同僚と参加できたことで、RSGTが終わった翌週も(通常業務をしつつではありますが)RSGTで受けっとた熱量をお互いに熱交換しながら維持することができるのです。

具体的に言うと、感想交換会をしたり、さっそく同時視聴会を企画したり、「自分たちもさっそく像・死んだ魚・嘔吐をやってみよう!」と盛り上がったりするわけです。

いうなれば、「やっていき・のっていき」の「のっていき(フォロワー、二人目)」を一緒に連れて行って、翌週から「ドーン」している感じ。

speakerdeck.com

私はこれまで、RSGTの熱量を自分が持ち帰って、社内で自分が媒体として広めていかないといけないと考えていたのですが、もっと素晴らしい方法が見つかった気がします。自分が一人で頑張るのではなく、熱量が伝わりそうな人を連れて一緒に参加する。

自分にとって新たな発見でした。

変化2.ブラブラしていることを恐れない

RSGTに来るとみんな親しそうに「やあ!」「久しぶり!」「今どう?」とか話しているので、「自分も何か話さなきゃ!」って頑張りがちです。自分もこれまで4回参加しているのにそんな感じです。

でもこれ、そんなに頑張らなくてもいいんじゃないでしょうか?やっとそう思えるようになってきた気がします。

  • ずーっとセッションを梯子して見ていてもいいのです。
  • お昼を静かに一人で食べていてもいいのです。(自分はしゃべることと食べることを両立するのがそんなに得意ではないので、一人で食べるのはそれはそれで好き)
  • セッション見ないで、ずーっと誰かとおしゃべりしていてもいいのです。
  • ずっとホワイエ(スポンサーブースがある大広間)でブラブラしていてもいいのです。
  • なんなら、「ちょっと疲れたなー。一度退出してマックでコーヒー飲んでSNS見よう」でもいいのです。(自分はこれよくやります)

RSGTは「こう楽しみなさい」というルールは無いと思います(たぶん)。運営メンバー・スタッフメンバー・スピーカー・スポンサーといった人たちがそれぞれベストを尽くしている。そこに、参加者も各々無理のない範囲で関わっていけばいいのだと思います。

たくさん話したい!という人はそうすればいいし、一人で静かにメモを取りながらセッションをたくさん聞きたい!という人はそうすればいいのです。いろいろな人が集まって、いろいろな活動が行われているからこそ、あのRSGTの雰囲気や場が形成されているのではないかと、私は思うのです。

なので私は今年、積極的にブラブラしていたように思います。つまり無理に頑張らない。いま目の前で起きている事象をありのまま受け入れて、自分自身もありのままでいる。そんな感じに、今年からやっとなることができ始めた感じです。

RSGT2024での私の気づき

Regional Scrum Gathering℠ Tokyo is an annual Regional Gathering held in Tokyo, organized by a non profit organization "Scrum Tokyo". Our purpose is to provide a "Ba" (place) where practitioners share ideas among Scrum practitioners having great diversity.

RSGT2024の公式ページのAbout Usにも書かれており、RSGTのコンセプトとなっている文章です。

Regional Scrum Gathering℠ Tokyoは、NPO法人「Scrum Tokyo」が主催する、東京で毎年開催されるリージョナル・ギャザリングです。私たちの目的は、実践者が多様性に富んだスクラム実践者の間でアイデアを共有する「場」を提供することです。

実践者が多様性に富んだスクラム実践者の間でアイデアを共有する「場」を提供することがRSGTというイベントのコンセプトであり、目的・ゴールなのですね。

。。。って偉そうに言っていますが、運営のMihoさんに言われて私は今日このコンセプトを再認識しました(笑)

でも、RSGTの参加者は無意識のうちにこの「場(Ba)」を作ろうと自己組織的に動いているのではないかと思うのです。さきほどのブラブラしている話にもつながるのですが、それぞれの得意なことで無理せずいろいろな楽しみ方をしていていいと思うのです。

そのような様々な楽しみ方をする多様性に満ちた人たちが集まり、実践者がアイデアを共有している。まさにRSGTはそのような「場(Ba)」なのだと思いますし、自分もそのBaの一部を担うことができたこと・そして誰かに何かしらの影響を与えることができたことを嬉しく思うのです。

2024年明けましておめでとうございます

そして2024年です。(RSGT参加者の中では、年初一発目のイベントであるRSGTに参加しないと年が越せないという洒落がある)

RSGT2024でもたくさんの熱量・知見・勇気、そしてBaのパワーをもらうことができました。特に熱量。この熱量を燃料として燃やしながら2024年を走っていくことができそうです。

そして、次はそのBaを整える・形作る側にも興味がわいてきました。そのため、2024年からは「スクラムフェス神奈川」の運営メンバーの一人としてチャレンジをしてみたいと考えています。

www.scrumfestkanagawa.org

「参加したことがない→勇気をもって参加する→勇気をもって登壇する」ときましたので、いよいよ勇気をもって運営にもチャレンジしてみるときかなと。

2024年3月には、いよいよ本格的に会場を整えたりスポンサーを取ったりしてのイベント「スクラムフェス神奈川-春の陣-」が行われます。まずはここで、RSGTで受け取った熱量を燃やしつつ、新たな燃料を手に入れようと思います。

やるぞー!