カンブリア宮殿を見て思ったこと
日系大企業のアジリティを上げるポイントは権限移譲だと思っていたが、ドンキホーテの特集を見てもう少し解像度が上がった。
https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/smp/backnumber/2024/1031/
権限移譲は上から下に渡すものではなくて、下から上に求めるものなんだ。そもそも求められていない権限移譲はうまく活用されない。自分たちでやりたい!と思わせる文化が必要だ。
なので、権限移譲はプロセスで管理するものではない。権限移譲は人と人の間で行われるのだから、人対人の“信頼”と“尊厳”をベースに行う至って人間臭い活動となるのだろう。
日系大企業と権限移譲
日系大企業のアジリティを上げるポイントがなぜ権限移譲かというと、兵站が伸びきってるからだ。つまり、“なぜやるのかの意図”や“意思決定”をする上層部と、手段を考えたり実際に手を動かす“現場”までの距離が、組織階層が多いが故に遠くなりがちだ。そのソリューションの一つが権限移譲だと思う。
ネットワーク型組織やティール組織といった破壊的ソリューションもあるが、長くピラミッド構造でやっていた日系大企業には劇薬。今あるピラミッド構造は活かしつつ、“意図”と“実行”の距離(兵站)を縮めるには、“実行の現場に意図も任せる”という権限移譲が最適解だと思い始めた。
OKRと権限移譲
OKRも「管理するためのもの」として使うのではなく、「権限移譲するためのもの」として使うのが良さそう。上位階層のobjective(目標)とkey result(主要な結果)を明確に示し、それをどのように解釈し・どのような手段で行い・何を達成していくのかは現場に任せる。つまり権限移譲。

出典:https://it-trend.jp/merit_rating/article/okr
権限移譲はすぐにできるのか?
だが、権限移譲を好まない・適応できない人はいるだろうから、一律で権限移譲をするわけではない。これは、リーダーシップのSL理論が参考になる。権限移譲はS3,S4で機能するが、S1,S2については権限移譲よりも前に明確な“指示”が必要だ。要はバランス。

出典:https://www.earthship-c.com/leadership/situational-leadership-theory/
これは、上位になるほど抽象度の高い仕事を前に進められるようになりなさいという話ともリンクする。
https://konifar-zatsu.hatenadiary.jp/entry/2024/09/10/185251
権限移譲を受けるなら、抽象度の高いタスクであっても“なぜそれをやるのか”を深く考え、“どうやってやるのか”を模索し、具体的な作業に落とし込む必要がある。
日系大企業が権限移譲を進める上での課題
さて、自分たちが所属する会社や組織では、S1,S2,S3,S4のどのあたりの人が多いだろう。これは年功序列の給与グレードでわかることではなく、“実際に自分で考えて行動できる人はどれくらいいるのか?”というタフクエスチョンだ。
グレードは高いのにS2あたりの人ばかりということはないだろうか?